誰もができるヨガ
2012年1月に札幌市内のヨガスタジオで活動をスタートさせた任意団体です。
障がい児・者とその家族や介助者が一緒に運動や外出を楽しめる場を増やしていきたい、
ヨガのイメージが独り歩きしている昨今ですが、誰もができる心身ケアとして活用できる良いツールになることを知ってもらいたいと思っています。
障がいのある人こそ身体を動かす必要があります。
病院などでも運動を進められる方が多いですが、スポーツクラブなどでは対応がまだまだ追い付かず、
障がいを理由に入会を断られる方もいます。
自分でできるかと言ったら、それはやはり難しいのが現実です。
だから、障がいのある人たちでも安心して参加できるヨガクラスとして
ハンディキャップヨガと銘打っています。
ヘルプではなくサポート
ハンディキャップヨガ®北海道のメインクラスである大通クラスには、たくさんのサポーターがいます。
身体の不自由な方の手足をとってポーズの形をつくることではなく、
ご自分の今の心身の状態に合わせて最大限の力を発揮できるサポートをしています。
あくまでもご本人の意思、選択肢に応じて、安全面に配慮したお手伝いをします。
ここで大事にしているのは、参加者とサポーターのコミュニケーションです。
できるできない、チャレンジしてみたい、ちょっと難しいかな、などをお互いによく確認していきます。
呼吸や感覚・動きを感じる
ヨガのポーズは、操体法として素晴らしい効果が期待できます。
関節可動域を広げたり、緊張した筋肉の弛緩や逆に弱い部分の強化にもなります。
呼吸法は、心肺機能の向上と共に自律神経に働きかけるので、精神的な落ち着きや気分の変化を助けてくれます。
障がいのあるなしに関わらず、1人ひとり身体の状態は異なります。
今の心身の状態や感覚を探求する時間をもつことは、何ができるか、何が必要かご自身の気づきを高めていきます。
やってみようという気持ちが生まれたら、それだけでも大きな変化です。
参加者の方々がよく言う言葉あります。
「みんな違う方法で、同じポーズをしているの面白いね」
1人ひとりの心身の状態に応じて、出来ることを積み上げていきます。
高い柔軟性を要するポーズをとることがヨガではありません。
ヨガのポーズの練習を通して、使っている身体の部位・筋肉、その時の意識・感覚、呼吸などを感じること。
ご自身の身体を存分に感じることで違いが分かり、動きが変わります。
ヨガはリハビリではありませんが、ヨガ後には身体が動かしやすくなったり、軽く感じたり、姿勢が良くなったり、歩きやすくなったりする方が多いです。
外出の機会、コミュニティーの創出
長く参加してくださっている方々は、明らかに身体の変化があります。
それによって、自信を高め、もっと外へと出る機会を増やしています。
また、ヨガクラスで知り合った同士で交流を深めたり、他の運動系サークルの情報交換などが盛り上がっています。
身体の変化は心の変化、そして行動の変化に繋がります。
何かやってみたいと一歩を踏み出したときから、きっと新しい世界が広がります。
ハンディキャップヨガ北海道が、提供するヨガクラスもその選択肢となり得ると信じています。